さて、本題に入ろう。
呪術において私が注目したのは呪い独特の暗示があげられる。未開の地で行われる呪術というものは、不思議な事に、呪術師は必ず呪いをかける相手にその事実が伝わるようにするのだ。ここに鍵があると思われる。
呪いを掛けられる相手は当然不安になってしまう。何しろ相手は呪術師。一体何が自分の身に起こるのだろうと考えるだろう。(何しろ科学などというものは一切ない時代。錬金術のような誤った科学的思考体系すら持ち合わせていないのである。ちなみに錬金術の起こりが中世。魔術は数千年前、呪術は数万年前ではと推測されている)それが心理的な負担になり、遂には『呪いで自分は死ぬのでは』と考えるようになってしまうのではないだろうか。一種のプラシーボ効果である。そうでなければ、呪術師が他者に、情報を漏らすわけがない。呪いというものが存在しなくとも思い込みで死んでしまうという訳である。
……しかし、プラシーボ効果だけで人は死ぬももなのだろうか、という疑問も当然あるが、それに対する明確な回答は未だ導き出せてないんだよねぇ……